生命から考える 第3回
新講座
下西 風澄講師
生命から考える 第3回 について
この講座は終了しました。
「生きるということは、知るということである。」と生物学者フランシスコ・ヴァレラは言った。生きることによって知り、知ることによって生きるような循環の中で、私たちはどこへ向かうのか。
第三回は、生命論の核心である「オートポイエーシス理論」を紹介しながら「境界」について考えます。生命と非生命を分ける境界はどこにあるのか。あるいは、「私と私でないもの」を区別しているものはいったいなんなのか。ぼくたちの持つこのような「境界」は必ずしもはっきると線が引かれているわけではありません。むしろ、その都度その都度自ら境界を作っていくようなシステムこそが、「生命」や「私」の本質だと考えることができます。この「境界」を巡るさまざまな問いを、コンピュータシミュレーションや認知科学の事例を通して、みなさんと一緒に考えるたいと思っています。もちろん、前提知識も不要ですし、毎回完結した講座になっているので、初参加の方も大丈夫です。
予約受付終了
生命から考える 第3回 講座情報
- 講座名
- 生命から考える 第3回新講座
- 講師
- 下西 風澄講師科学哲学
- 日時
- 2013年2月9日(土)17:00-19:00
- 場所
- 駒場ハウス
井の頭線駒場東大前徒歩5分
日本近代文学館(東京都目黒区駒場4-3)そば
アクセス詳細はメールにてご案内致します - 参加費
- ¥3500
- 定員
- 定員未定
『生命から考える』について
生命とはなにか?人類にとっても最大の謎であるこの問いは、いまだに多くの問いを含んでいる。ぼくたち人間の身体は約60兆程度の細胞から構成されていて、しかも約100日程度でその細胞は入れ替わる。3ヶ月前の自分と、今の自分は物質的にはまったく別物なのだ。したがって、「生命とはなにか?」という問いはそのまま「私とはなにか?」という問いにつながってゆく。いったい、これほどダイナミックに変化しながらも、自分を保ち続けているメカニズムとはなんなのか?
「変化しつつ、変化しない」という特徴を持ったこの私という存在を、生命現象のレベルから考えることで、ぼくたちの「生きている」という当たり前の行為を問い直す。