「森田真生ゼミin天命反転住宅」では、森田さん自身が大きな影響を受けたという荒川修作についてはもちろん、先人の多様な思考の蓄積を参照しながら、これからの時代を「よりよく生きる」ための新しい人間像を模索していきます。前半の森田さんのレクチャーでは、アメリカのティモシー・モートンの著作や宮沢賢治の詩/童話作品などを思考の糸口としながら、従来は人間中心の世界の「背景」として退けられてきた「もの」たちへの感性を開き、固着した人間像を解きほぐしていくための「言葉と思考のリハビリ」を進めます
(参考:連載「聴し合う神々」)。

ゼミの後半では、ゲストとして、新刊『未来をつくる言葉
わかりあえなさをつなぐために』(新潮社)が大きな話題を呼んでいる情報学研究者のドミニク・チェンさんをお招きし、「未来をつくる言葉の発しかた」をテーマにドミニクさんと森田さんの対話(あるいは「共話」!)の時間を開きます。自分でないものたちの存在を「聴(ゆる)し」ながら、同時に私たちは「未来をつくる」ためにどのように声をあげ、行動を起こしていけばいいのか。あるいは「声をあげ」「行動を起こす」のとは違う「未来のつくり方」があるのか。この難しく、しかしいまだからこそ掘り下げていく必要のある大きな問いを、当日ご縁のあったみなさまと考えていくことができる時間になればと思っています。

なお、新型コロナウィルスの感染予防・感染拡大防止のため、今回のゼミでは定員を通常より少人数とし、ゼミ中は換気の徹底を行います。また、会場入り口での手指消毒など、ご参加いただくみなさまにもご協力を呼びかけさせていただきますが、ご理解のほどよろしくお願いします。

当日、会場ではドミニクさんの新刊をはじめ、いくつか関連する書籍の販売も行います。みなさんのご参加を心よりお待ちしています!!