ひとのこころとからだ 第1回アンコール:「わたし」と「病」の意味

医学

稲葉 俊郎講師

ひとのこころとからだ 第1回アンコール:「わたし」と「病」の意味 について

この講座は終了しました。

ひとのこころとからだ

《今回の講座》
人間の重要な構造の一つである「わたし」の構造やメカニズムを考えます。
「わたし」がどう発生していくのかを、意識と無意識、情緒の分化、影、投影、自我や自己・・・などと共に解説します。
その上で、人間と「しぜん」「からだ」「こころ」「あたま」との関係性から、病いや症状が身体言語(メタファー)として生じるメカニズムを概説します。
「わたし」の成立と「病」との関係性を確認した上で、
「わたし」と他者がどのように創造的な関係を作るのか、
行為のレベルではなく存在のレベルで対話をしていく必要性を提案したいと思います。

予約受付終了

ひとのこころとからだ 第1回アンコール:「わたし」と「病」の意味 講座情報

講座名
ひとのこころとからだ 第1回アンコール:「わたし」と「病」の意味医学
講師
稲葉 俊郎講師医師
日時
2015年3月16日(月)
18:30-20:30
場所
浅草公会堂第二集会室
参加費
1500
定員
55名

『ひとのこころとからだ』について

本講座では、人間の「謎」に注目しながら、「あたま」、「こころ」、「からだ」、「病い」、「生や死」・・・それぞれの接点や重なりを考察し、人間や生命に対する深い理解に至れるよう努めます。

病や死は、他者だけではなく自分も含めて誰にでも平等に訪れます。そういう状況に遭遇した時に、ふとこの講座の内容をふと思い出し、別の見方もできるようになればうれしいです。また、聞き手の方が各自で研究や考察を深めて頂き、別の機会で自分にも教えて頂けるとうれしいです。

日々医療の現場で働いていると、生や死や老いや病、人間や自然や魂や生命に関して考えざるを得ません。実際の医療現場では答えが用意されているわけではないので何が正解なのかは分かりません。ただ、その瞬間その瞬間でベストと思われる選択肢を選びながら、共同作業のようにケアやキュアは行われていきます。いづれにせよ、人間とはなんとも不可解で矛盾に満ち満ちた愛すべき存在だとも思います。そこに可能性があります。

「わたし」とは果たしてなんでしょうか。なぜ生や死があり、人間はなぜこの世に生まれて死んでいくのでしょうか。死とはなんでしょうか。死んだら人間はどこにいくのでしょうか・・・・。
自分にもさっぱり分かりませんが、日々の医療現場で膨大な事例に巻き込まれながら、臨床現場を素直に観察しつつ、様々な文献とあわせて考察を深めていくと、色々な発見や驚きがあります。現場から学んだ知見は単なる知識で完結するのではなく、実際に応用できることが多いものです。医療の臨床現場で得た「にんげん」全般に関する知見を対話しながら共有することは、自分にとっての学びでもあります。

自分は、人間の可能性や治癒の力を信じています。可能性にはプラスもマイナスもありますが、それもすべて含めて人間の可能性を信じながら医療現場で働いています。この世界の多様性と個別性を両立させながら、誰もが自分らしく自立して楽しく生きることができる社会をみなさんと創造していきたいと考えています。よろしくお願いします。