私塾・松葉舎を主宰し、科学や哲学、ダンスやファッションなど、分野の垣根を超えた広がりのなかで心と生命の探求を続けている江本伸悟さんが、このたび松葉舎の3周年を記念しまして、「いのちの風景」と題した講座をひらきます。

もともと大学院時代には、物理学(渦)の研究を通じて物質と生命のあわいを探っていた江本さん。卒業後にひらいた松葉舎では、メンバーと一緒になって心の探求にとりくみ、身体、言葉へと学びの裾野を広げてきました。これからの1年は、これまで学んできたことを踏まえた上で、ついに生命の探求へと踏み出すそうです。生命の姿が見えにくくなってしまった現代の物質社会。そこで必要とされるのは、物質と生命をするどく対立させる思考法ではなく、「もの」の中に潜んだ「いのち」を感じ取るための作法なのではないか。いま、「いのちの風景」を新たに立ち上げるために、私たちはどのような身体を、言葉を、住まいを、思想を生きていけばよいのでしょう。松葉舎のこれまでの3年間を振り返りつつ、これからの1年を眺望していただきます。