謎解き宇宙論 距離を測る

天文学

小林 晋平講師

謎解き宇宙論 距離を測る について

この講座は終了しました。

謎解き宇宙論

第一回目のテーマは「距離を測る」です。宇宙論も他の科学と同様,観測すること,つまり「測る」ことが研究の出発点となります。例えば,暗く,か細い光を放つ天体があったとして,果たしてそれは遠いから暗く見えるのでしょうか。近いけれどあまり光っていないだけなのでしょうか。それとも単に小さいだけなのでしょうか。そもそも光が強いとは,明るいとはどういうことなのでしょうか。他にも,この太陽系が属する天の川銀河の大きさや,他の銀河までの距離はどうやって求めるのでしょうか。また,私たちに一番身近な天体はこの地球ですが,地球の大きさは紀元前250年頃にはわかっていたと言われています。そればかりか,月や太陽までの距離もわかっていました。実は現代においても,天体までの距離を測ることは宇宙の研究にとって非常に重要かつ最も基本的なことです。宇宙の年齢や,宇宙がどうやって膨張しているかといったことも距離の計測と密接に関わっているのですが,それらはどうやって測られているのでしょう。

そんな,「言われてみると確かに…?」という謎を取り上げることで,誰しも思いつく素朴な疑問がどうやって科学の対象になっていくのか,そして謎がどうやって解かれていくのかをご紹介したいと思います。「うちゅうのおはなし」と同じく,数学や物理の知識は前提としませんので,お気軽にお越し頂ければ幸いです。

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謎解き宇宙論 距離を測る 講座情報

講座名
謎解き宇宙論 距離を測る天文学
講師
小林 晋平講師東京学芸大学教育学部准教授
日時
2014年10月11日(土)
16:30-18:00
場所
千駄木記憶の蔵
参加費
2000円
定員
20名

『謎解き宇宙論』について

これまでの「うちゅうのおはなし」では,宇宙の始まりやその果て,ブラックホールの内部や次元など,どちらかというと「誰もがすぐに思いつく疑問」をテーマにお話してきました。そうした疑問はとても大きく,未だ解決されていなかったり,解決されていたとしてもそれを理解するには前提となることが多過ぎたりすることがよくあります。

この「謎解き宇宙論」では,もう少しゆっくり宇宙論を楽しむために,そうした前提となる知識の一つずつを一回ごとのテーマとして取り上げ,お話ししていきます。少しだけ数式もお見せしながら,「なぜそんなことがわかったのか」という謎を解いていく講座です。