薬草とハーブの化学 くすりの“効く”を考える

新講座

小川康講師

薬草とハーブの化学 くすりの“効く”を考える について

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薬草とハーブの化学

現代薬の効く。チベット薬の効く。漢方薬の効く。ハーブの効く。健康食品の効く。鍼灸の効く。○○セラピーの効く。現代の日本社会には “効く”というフレーズが氾濫している。いったいなにが同じでなにが違うのだろうか。エビデンス(統計学的薬効証明)はなぜ生まれたのか。そもそも“効く”を決める主体は他者なのか自分なのか、いったい誰なのだろうか。本講座では“効く”の言説を巡り、医薬学の枠を超えてさまざまな視点からの考察を試みます。いったん“効く”を整理してみましょう。

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薬草とハーブの化学 くすりの“効く”を考える 講座情報

講座名
薬草とハーブの化学 くすりの“効く”を考える新講座
講師
小川康講師薬剤師 チベット医
日時
2017年4月8日(土)
14:00-16:00
場所
市田邸(上野桜木)
台東区上野桜木1-6-2
http://taireki.com/ichidatei/
参加費
3500
定員
定員未定

『薬草とハーブの化学』について

あまりにも上手く出来すぎている。トリカブトの毒を矢に塗って射れば動物は死ぬが、その肉を煮れば毒成分アコニチンは加水分解されてしまうとは。マラリアの特効薬キニーネは南米アンデス山麓の一部に群生するキナの木から発見されたが、これもまた、なぜその木だけに特別な成分が宿っていたのだろうか。白柳の樹皮にサリチル酸という抗炎症成分が含まれ、さらに酢酸を加えるとアスピリンが合成できるなんて、大自然はなぜこうも用意周到なのだろうか。コーヒーから採れるカフェインも、麻黄から抽出されるエフェドリン(喘息薬)も、あまりにも話がうまく出来すぎていると感じるときがある。そもそも、古代の人々はどのようにして、現代化学に通じる知見を得ることができたのだろうか。
本講座では八世紀に編纂されたチベット医学聖典『四部医典』を題材とし、薬草と化学、すなわち、ナチュラルとケミカルの関係について迫っていきます。いっしょに「くすり・薬」について考えましょう。