音語り 音語り✖️絵語り

定期講座

本郷 幸子講師

音語り 音語り✖️絵語り について

この講座は終了しました。

音語り

毎回違ったテーマで、話と演奏を織り交ぜながら進んでいく「音語り」ですが、今回はビザンティン美術史がご専門の瀧口美香さんをお迎えして「音語り×絵語り」を初開催いたします!音語りでは、ビーバー(1644-1704)の代表作「ロザリオのソナタ」より終曲 無伴奏のパッサカリア(守護天使)、そして、シューベルト(1797-1828)の美しい作品をピアノとのアンサンブルで。絵語りでは、ビザンティン美術史、そしてキリスト教絵画の魅力をたっぷりと。当時シューベルトが親しい友人たちと音楽や文学などを楽しんだ「シューベルティアーデ」と呼ばれた集いのように、クリスマスが近づく季節に、音楽と絵画の世界をみなさまと味わえたら幸いです。

~ビザンティン美術への招待~
・ビザンティン帝国とは何か
・正教会とカトリック教会はいつ分かれたのか
・イコンとは何か
・十二大祭とは何か
・「キリストの変容」とその神学的意味について

音楽と絵画の共通点とは、何でしょうか。両方とも、「ことばのない世界」という点が、共通しているのではないかと思います。(もちろん、声楽には歌詞がありますが、器楽はことばを持っていません。)ことばのない世界でありながら、音楽も絵画も、それを聴いている人(あるいは見ている人)に、多くを語りかけてきます。それゆえ、一枚の絵画を前に、わたしはいつも耳を澄ませます。まるで音楽を聴いている時のように。作品の中から聞こえてくる声を、聞きもらすまいとしながら。そういう時、音楽と絵画は似ているな、と思います。どんな作品であっても、見る人に対して、語りたい何かを内包しています。その声に耳を傾け、作品と対話すること。それは、これほどの感動がほかにあるだろうか、と思うような、宝物のような体験です。

一方で絵画は、誰もが共有している、いわゆる言語というものとは別の何かによって語りかけてくるものだから、わたしがある作品から何かを聞き取ったとしても、(同じ作品であるにもかかわらず)別の誰かはまったく違う何かを聞き取るかもしれません。見る人それぞれが、何か異なる語りかけをキャッチするというところが、絵画を見ることのおもしろさなのだと思います。

この講座では、ビザンティン美術という、あまりなじみがないかもしれない時代の作品を通して、絵画の語りかけに耳を傾けてみたいと思います。ビザンティン美術とは何か、というところから始まって、いくつかの作品をともに眺めながら、作品が体現するところのゆたかな世界へと(日常をしばし離れて)分け入ってゆく、そんな時間にできればと考えています。

予約受付終了

音語り 音語り✖️絵語り 講座情報

講座名
音語り 音語り✖️絵語り定期講座
講師
本郷 幸子講師ヴァイオリニスト
日時
2018年12月9日(日)
18:00-20:00
場所
スタジオ阿弥陀
東京都台東区下谷1-8-20

日比谷線「入谷駅」2番出口より徒歩5分
JR「鶯谷駅」南口より徒歩6分
参加費
3500円(学生2500円)
定員
25名
【曲目】
ビーバー / 「ロザリオソナタ」よりパッサカリア(守護天使)
シューベルト / 「アヴェ・マリア」
シューベルト / 即興曲 D935 op.142-3
シューベルト / ヴァイオリンソナタ D574

※曲目は都合により変更になる場合があります。

『音語り』について

音楽は予備知識がなくても楽しめてしまうのが魅力でもありますが、この講座では、文字通り「音と語り」で、その世界をより深めていきます。間近で聞く生の音色はひとあじ違います!どうぞお楽しみください。

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音楽は音の織物。

その完成品を味わうだけでなく、その糸がどう紡がれたのかを紐解いて、共に学び、発見し、深める場をつくれたらという思いで、音語りを始めました。「むずかしいことをやさしく、やさしいことをふかく、ふかいことをおもしろく、おもしろいことをまじめに、まじめなことをゆかいに」という井上ひさしさんの言葉を胸に。音楽の世界の新しい扉が開かれ、より親しみを持っていただけたら幸いです。

※この講座は、演奏だけではなく、毎回違うテーマに沿って様々なお話を入れながら進みますので、通常の演奏会とは異なります。その点をご理解いただきますよう、よろしくお願いいたします。